弁護士法人 荒井・久保田総合法律事務所

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弁護士 荒井 剛
2019.06.27

道内裁判所が全面禁煙に!

これまで禁煙に関するコラムを何回か書いてきました。
・2018年9月27日
「もうやめればいいのに・・・・」
http://www.ak-lawfirm.com/column/1135
・2016年12月28日
「休煙のすすめ」
http://www.ak-lawfirm.com/column/983

 昨年の9月27日のコラムの際、改正健康増進法が成立し、学校・病院・行政機関等については、屋内は全面的に禁煙になることが予定されていることをご紹介させていただきました。その際、私も職業上、よく通うことが多い釧路地方裁判所(5階建て)には1階と3階に喫煙スペースが備え付けられていることをお伝えいたしました。3階の喫煙スペースは、裁判所に来た人のための待合室とつながっていて喫煙スペースのドアが開く度に、喫煙スペースからのタバコ臭が待合室に流れ込みものすごく不快ですし、そのような声も多く聞かれていました。早くこのスペースが無くなってほしいと思っていたところ、札幌高裁など道内全ての裁判所施設34カ所が今年の7月1日から、敷地内を全面禁煙にする方針であることがわかりました。「敷地内」全面禁煙ですので、裁判所の中はもちろんですが、裁判所の入り口、また、裁判所の駐車スペースでも禁煙となります。当然ですが、裁判所の中に設置されていた喫煙スペースも使用が禁止される予定です。ようやく全面禁煙が実現されたことになります。大歓迎です。

 改正健康増進法によれば、学校・病院・行政機関は「第1種施設」に該当し、屋内も全面禁煙が求められています。一方、「第2種施設」と呼ばれる施設(人が多数出入りすることが予定されている施設で第1種施設以外の施設)では、受動喫煙防止措置を講ずる義務はあるものの専用の喫煙スペースを屋内に設置すること自体は可能とされております。
 
 裁判所、議会や弁護士会は、学校・病院・行政機関にも該当しないため「第2種施設」にあたります。そのため、改正健康増進法との関係でいけば、屋内の喫煙所を設置すること自体は可能といえます。

 ところが、今回、札幌高等裁判所をはじめとする道内すべての裁判所は、建物内での全面禁煙のほか、敷地内でも全面禁煙とすることを決めたわけです。裁判所には、裁判所の職員、裁判所・検察官・弁護士といった法曹関係者、そのほかにも訴訟・調停を利用する一般の方々が多く来られます。また、裁判員裁判についていえば、裁判員に選任された方は、数日間裁判所に通い詰めになります。裁判所内のほか、裁判所の敷地内でもタバコが吸えないとわかると裁判員を辞退する人も増えるかもしれませんし、タバコを吸えないことについて苦情を受けるかもしれません。特に、道内の喫煙率は全国的にみても高かったはずですので、裁判員候補者の辞退者をなるべく減らしたくないのであれば、せめて喫煙スペースを設けておいてもいいという判断もあったかもしれません。それでも今回、建物のほか、敷地内も禁煙にすることまで踏み込んだ裁判所の判断はなかなかではないかと思います。

 では、道議会はどうでしょうか。

 議会は、行政機関ではなく立法機関だという理由で、全面禁煙化には至っていません。どれほどの議員がタバコを吸っているのか不明ですが、まだまだ多くの議員が吸っているため全面禁煙化に反対する声が強いのでしょう。現在、道議会の新庁舎が建設中ですが、新庁舎に喫煙所が設けられる可能性があると報道されております。これから建設しようとする新庁舎にわざわざ喫煙専用室を設けようとしているわけです。残念です。

 次に、弁護士会はどうでしょうか。

 道内の他の弁護士会(旭川、札幌、函館)はわかりかねますが、私が所属する釧路弁護士会の会館は以前から全面禁煙になっております。ただ、東京の霞が関にある日本弁護士連合会会館(17階建て)はいまだに会館内に複数の喫煙スペースがあります。私は現在、釧路弁護士会の会長を務めている関係で、毎月、理事会のため日弁連会館に行きますが、理事会の休憩時間になると、全国から理事会のために上京した各単位会の会長さんでタバコを吸う先生方が所狭しと喫煙スペースに入り、タバコを吸われています。タバコを吸う人は大変だなと思いながら、時代は確実に変わってきている以上、日弁連もそろそろ全面禁煙にしたほうがいいのではないかと常々思っていました。

 そうしたところ、先月の理事会に行った際、7月から日弁連でも17階の喫煙スペースを廃止することが決まったという報告を受けました。喜ばしいことです。ただ、17階の喫煙スペースは廃止されるものの1階の喫煙スペースは残すと聞いております。「第2種施設」である以上、建物内に喫煙スペースを設けること自体は許されておりますが、17階の喫煙スペースを廃止するのであれば、これを機に建物内を全面禁煙にしてほしかったですね。
 
 喫煙スペースを残そうとする北海道の議会や日弁連会館の動きと比較しますと、建物内のみならず敷地内まで全面禁煙にすることを決めた今回の道内裁判所の判断はまさに英断ではないかと思います。