弁護士法人 荒井・久保田総合法律事務所

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弁護士 久保田 庸央
2016.10.20

「訴えてやる」?

 「訴えてやる!」

 ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんのギャグですね。

 理不尽な目にあったときに放たれるギャグですが、このようなものがギャグになるというのは、やはり、裁判というものに、何やら得体のしれない恐ろしさがあるからでしょう。



 裁判沙汰というような言葉があるように、裁判というものの印象がよくないのも事実であろうと思います。

 しかしながら、裁判所というところは、一般の方が思っているような恐ろしいところではありません。むしろ、言い分を丁寧に聞いてくれるところです。

 訴状が届いた、とか、調停の呼び出し状がきたというようなときに、ご相談いただくことがよくありますが、裁判に対して恐怖心を持たれている方は、第1回期日を迎えて、裁判所の職員の丁寧な対応を受けて、拍子抜けすることも多いようです。

 ところで、我々弁護士が、交渉事件の依頼を受け、相手方に受任通知を出す際には、一定の金額を請求し、一定の期限までに支払がなければ、法的手続をとるという内容の通知を出すことが多いです。法的手続と表現することが多いですが、要するに、「訴えてやる!」ということですね。

 そこから交渉が始まったり、請求通りの金額が支払われたり、実際に訴訟にまで発展したりするわけです。

 このような「訴えてやる!」ではなくて、「訴えてくれ!」というのもあります。

 相手の要求に対して、何も応じないという回答をする場合に、「訴えてくれ!」という対応になることがあります。自分に対して裁判を起こしてくれということです。

 相手の請求に対して、一定額の金銭を支払うべきというときは、相手と交渉して妥当な金額について話し合いを進めることになります。話がつけば、一定の条件で合意することになります。

 しかし、相手の要求を一切拒否する場合、相手の要求を何も受け付けないのですから、話し合いにはなりません。相手は要求を突き付けているわけですから、拒否された相手がすぐに納得するとは到底考えられません。

 そのような時に、納得できないのであれば法的手続をとって解決すべき、と促すことがあるのです。法的手続を促した後は、相手の事実上の要求は交渉自体も含めて一切突っぱねて、何か言ってきたら全て法的手続内で行うよう対応するのです。

 相手の要求が事実無根のような要求で、こちらがゼロ対応を決めたならば、相手と交渉するのはお互い無駄ですし、相手からの事実上の煩わしい要求を回避できます。中には自分の要求が法的には難しいことを認識しながら要求している場合もあり、その場合には、法的手続を促された相手は実際には訴えてこないということになり、法的手続を促すことで事実上の解決に向かうこともあります。

 また、勝敗の見込みが立たないものの、裁判外で譲歩すべきでない事件であれば、法的手続をとってもらった中で解決する方が有意義です。

 そのような意味で、「訴えてやる!」ではなく、「訴えてくれ!」という対応があり得るのです。

 このように、弁護士は、「訴えてやる!」というのと「訴えてくれ!」というのを使い分けていたりします。

 ダチョウ倶楽部のギャグではないので、聞こえは悪いですね。



 でも実は、両方とも、「話し合いで解決できないから、裁判所で適切に解決しましょうね」という意味しか持たないはずで、本当は悪い意味ではないのですが…、説得力に欠けますでしょうか。



 最後に、いわゆるクレーマーに対する最終対応として、適切な対応は、「訴えてやる!」と「訴えてくれ!」のどちらになるでしょうか。



 私見になりますが、「訴えてくれ!」ですね。





※理由が見たい方は、下にスクロールしてください。























「訴えてやる!」では、クレーマーは引き下がりません。

「訴えてくれ!」なら、クレーマーの煩わしい要求を突っぱねることができますし、クレーマーは自分の要求がおかしいことは分かっていますから、実際には訴えてきません。訴えられても、言い掛かりですから、クレーマーが勝つことはまずありません。