弁護士法人 荒井・久保田総合法律事務所

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弁護士 久保田 庸央
2022.08.17

とあるバイク事故にて1(導入編)

 交通事故の損害賠償請求事件の中には、バイクの乗っていた人が当事者となっている事件が相当数あります。バイクは、歩行者や自転車を相手にすれば、加害者になる立場になると思いますが、バイクが当事者となって損害賠償が問題となるときの多くは、バイクが被害者の立場になる場合です。車対バイクの事故の類型ということです。

 コロナ禍で、密を避けるために、バイクの需要が高まっているという話もあるようですが、バイクの事故に関する悲惨な案件を取り扱っていることもあり、私個人としては、バイクには「危険」のイメージしかありません。
 まず、バイクには車のようなボディがありません。車であれば、身体が直接衝突することはありませんが、衝突事故が起こった場合、直接身体に衝撃が加わることになります。それほど大きな事故ではなくても、バイクの運転者には重篤なダメージとなってしまうことが多くあります。
 そして、バイクは転ぶということ。車は、危険を察知し、急ブレーキを踏んで、衝突までに止まることができれば、事故が回避されます。当たり前ですが、車は転びませんので、衝突せずに止まれさえすれば、大けがをすることはありません。これに対し、バイクの場合、危険を察知して、急ブレーキをかけて、衝突はしなかったとしても、転ばずに止まれなければ、大きな被害が出てしまいます。実際、車の無理な右折に対し、対向直進車のバイクがそれを避けようとして転倒するなどの事故で、バイクの運転者が死亡してしまったり、重篤な後遺障害を負ってしまったという案件を何件か担当したことがありますが、このような非接触型の事故の場合、車とバイクとの直接の衝突は回避されていますので、車対車の事故であれば、大した事故にならなかったか、そもそも事故にならなかったと思われます。
 冬道を車で走っていれば、滑ることもよくありますが、そのような際にも、バイクだったら転んでいたなどと考えてしまうのです。

 このようにバイクには「危険」のイメージしかないのですが、ある時、バイクに乗っていて非常に重篤な被害にあった方の相談を受けることになりました。臓器にも損傷があり、下半身が不随の状況で、症状固定(治療しても、それ以上回復しない状態で、後遺障害の認定が可能になる状態。)の診断前から、加害者側保険会社が自宅のリフォームをすることを認めているような(ただし、リフォームの仕様や金額は未確定)、酷い被害状況でした。バイクじゃなかったら、こんな酷いことになったのだろうかというのは、この時も思いました。
 事件処理に関しては、被害が明らかに重篤で、加害者側保険会社も同様の認識と思われたことから、それほど時間を要せず、民事上の損害賠償の問題は決着するものと考えました。
 しかし、当初予想に反し、様々な紆余曲折のある事件となってしまいました。
 次回以降は、この紆余曲折についてご紹介させていただこうと思います。