弁護士法人 荒井・久保田総合法律事務所

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弁護士 久保田 庸央
2021.09.22

あおり報道にうんざり

最近の新聞記事で

「コロナ死者50代以下2割 第5波2月以前の5倍」

 との見出しがついたものがありました。

 あたかも、50代以下の高齢者ではない世代でも死亡する人が増えており、それが従前の何倍もの規模であるかのような見出しです。

 記事を見ると、ワクチン接種が始まる令和3年2月以前の新型コロナの死亡者に締める50代以下の割合が3.8%で、第5波(令和3年7月中旬から同年9月中旬まで)の新型コロナの死亡者に締める50代以下の割合が20.6%であるとのことです。
そして、この3.8%と20.6%を比較して、5倍以上になったと評価されています。

 陽性率のように、あるかないかの割合であれば、〇倍になったというような倍率での評価も頷けるところはありますが、他の要素との関係で相対的に決まる割合の場合に〇倍になったなどと評価するのは基本的に誤りです。

 上記の記事の場合も、50代以下が締める割合が大きくなっているのは、ワクチン接種により、60代以上の死亡者が大幅に減ったからです。上記の20.6%の対象時期(令和3年7月中旬から9月中旬)とは少しずれていますが、記事中にも、令和3年7月から8月の65歳以上の死亡数はワクチン接種で約8400人少なく抑えられた可能性があるとされるとの記載も見られます(因みに、50代以下の死亡者は860人の20.6%ということです。)。

 約4%が約20%になったことを5倍とするのが如何におかしいかは、以下の例を挙げれば、明らかであると思います。
 50代以下 4人  60代以上 96人  これで50代以下は4%
 50代以下 4人  60代以上 16人  これで50代以下は20%

 これで、パーセンテージだけみて、50代以下が5倍になったというのは、ミスリードであることは明らかだと思います。
 見出しをつけるのであれば、「60代以上激減」のはずです。

 私は、別に、ワクチン接種によって、高齢者の死亡者が減っているから感染対策など不要であるなどと主張するつもりは毛頭ありません。これからも、若い世代だからといって油断せずに、感染対策は続ける必要はあると思いますし、ワクチン接種も広げていくべきであると思っています。
だからと言って、たとえワクチン接種の普及や感染対策の必要性を強調したいということがあったとしても、このような誤った手法で数字を見せるのは許されるべきではないものと思います。

 ミスリードを誘うような見出し記事は大変多く、あおり報道にはうんざりしています。