弁護士法人 荒井・久保田総合法律事務所

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弁護士 久保田 庸央
2019.03.20

また無保険車か

交通事故の相手方が無保険車だった…。
こんな不運に見舞われることは滅多にないと思いますが、法律事務所では、無保険車相手の事故被害の相談は結構あります。

ほとんどの事故の相手方は任意保険に入っていますので、損害賠償に関する交渉の結果、適切な賠償額が決まれば、保険会社が確実に支払ってくれますし、裁判になっても、裁判で決まった金額は全額確実に支払ってもらえます。

他方で、相手が無保険の場合は、保険会社は払ってくれませんので、事故の相手本人から支払ってもらうことになります。
しかし、相手の支払能力を超える場合など、適切な賠償額であったとしても、回収できない事態に陥ることがあります。
そして、任意保険に入るのは通常のことで、それに入っていないということは、支払能力が低い場合が多いということで、そのような事態に陥る可能性は高いということになります。

事故の被害にあっているのですから、損害賠償請求権は当然あります。
ですから、相手に賠償金を払うよう交渉したり、損害賠償請求訴訟を提起したりすることは、当然の措置ということになります。

しかし、例えば、損害賠償請求訴訟で、勝訴判決をもらったとしても、相手のめぼしい財産が見当たらなければ強制執行もできず、支払を受けられないという結果になってしまいます。
この状態が何を意味するのか…。
裁判するのには、印紙代等の実費がかかりますし、交渉や裁判を弁護士等に依頼すれば、弁護士費用等の費用がかかります。
何も回収できなかったという結果は、事故で被害を受けた上に、さらに、費用の出費をしてしまっており、傷口を広げてしまっている状態ということになります。

弁護士としては、依頼を受けることが返って依頼者を損させる結果となってしまうおそれがあるので、依頼を受けることを躊躇します。相手の勤務先が把握できているか(給料差し押さえのため)、その他資産状況などを検討して、事件処理の方針を決めます。

ところで、無保険車相手でも、弁護士が受任を躊躇わない場合があります。
それは弁護士費用特約がある場合です。
弁護士費用特約があるからといって、相手からの回収確率が上がるわけではありませんが、リスクが全然違います。
交渉や裁判をした結果、回収ができなかったとしても、裁判費用や弁護士費用は自身が契約している保険会社が等級ダウンなしに負担してくれるので、傷口を広げるという結果にならないのです。
そうすると、最悪、回収できないかもしれないが、今より損をすることはないので、とりあえず、やってみましょうかということになるのです。

とりあえずやってみた結果…
親族が肩代わりして払ってくれたり、すんなり合意書を交わすことができ、分割ではありますが、約束通りに支払いがなされることも、それなりに多くあります。
弁護士費用特約がなければ、傷口拡大が恐ろしくて手が出せないことが多いので、リスクなしにダメ元で行動できるのは非常に大きなメリットです。
ただ、あくまでも無保険車にあたった場合の中でのメリットであり、相手が任意保険に加入している場合に勝るものではありません。

無保険で事故を起こせば、被害者が迷惑なのは当然ですが、加害者も損害賠償責任のほか、刑事事件で厳罰に処せられる(賠償責任を果たす余地がないため)など、不利益が非常に大きくなります。任意保険に入ってさえいれば、賠償責任も保険会社が果たしますし、刑事事件でも賠償責任を果たせることを前提に処分を受けることになります。
無保険で車を運転することは極めて無責任な行為であり、無保険車の事故を見る度に、また無保険車かと思ってしまいます。