弁護士 荒井 剛
2016.08.24

多読への挑戦 ウオーミングアップ編

ふらっと書店に入り、最近、どのような本が売れているのかなと思いながら書籍ランキングコーナーや新書コーナーをウロウロすることが多く、その度に、ついつい何冊か手にして買っている自分がいます。しかし、買ってみたもののまだ手を付けていない本が山のように積まれています。

いつか読もうと思っていても、その「いつか」が来た試しがありません。私自身、決して速読できるタイプではないですし、逆に、読んだ直後から読んだ内容を忘れていくタイプですので、そもそも読書に向いていないのかもしれません。



もともとたくさんの本を読みたいという欲求はあったのですが、いざ時間ができたらできたで、読書以外のことに時間を費やしてしまう自分がいます。特に、最近では、スマホをいじる時間も増えたためちょっとした東京への出張の際も本ではなくスマホを見ていることが多くなってしまいました。速読法を身に着けることができればより多くの本が読めるのではないかと思い、これまで何冊も速読に関する本を読んできましたが、特に早く読めるようになった気がしません。ただ、どの本でも速読法のポイントとして挙げているのは、常に、全体を意識しながら読むということでした。

また、何も最初から最後まできっちり読む必要はなく、途中を読み飛ばしてもいいし、わからなければまた戻って読めばいいだけで、とにかく最初から最後まで通して読まないと読んだ気がしないという意識を捨てることということです。全体を意識するという点は、冒頭にまず目次を見て、各項目からそれぞれどのようなことが書かれているのか、また、作者はどのようなことを伝えたいのかを意識すると、その後の理解が深まります。場合によっては読み飛ばしていい箇所が明確になり、その分、読書時間の短縮につながったりもします。ただ、このような読み方がいいのはビジネス本や新書系ではないかと思います。小説の場合、登場人物の喜怒哀楽の描写や作家さんの表現そのものを楽しむわけですから文章をじっくり読んでいくのがいいのではないかと思います。



さて、そんな中、先日、「「多読」のススメ」という本を読みました。この作者、半端ではない量の本を読んでおります。年間2000冊を読破している超人です。月平均にすると120冊。1日4冊平均になります。まあ物理的に無理ではないかもしれませんが、ちょっと信じられない数字です。月10冊でも結構しんどいです。ただ、どの速読法関連本にも書かれていましたが、速読法を身に着けるためには一定量以上の読書が必要だということです。したがって、結局、一定の読書量は必須だということになります。「「多読」のススメ」の著者も最初は読んでもすぐに内容を忘れていくし、内容を理解していないのではないかと感じていたそうです。ただ、とにかく相当の量の読書をしたということで自信がつき、そのころには自然と早く読めるようになっていたし、関連する本を次々に読むことで理解度を深めることができる状態になったため内容を理解していないという不安は特になくなったそうです。



そこで、今回、私は、あえて「多読への挑戦」と銘打ったコラムにしてみました。多読への挑戦の第一歩として、いや、まずはウオーミングアップとして、月10冊を目指すことにします。最終的には、さきほどの著者のように月120冊とまではいきませんが、月30冊近くまで達することができればいいと考えております。

次回のコラムをアップするまでには約一月あります。

さあ何冊読めるかな。