弁護士 久保田 庸央
2019.08.22

森のくまさん?

ある~ひ~、森のなか~、くまさんに~、であ~った~。

少なくとも北海道では、この状況は終わりを意味します。


 最近、道内ではクマの出没が相次いでいます。
 釧路のお隣の標茶では牛が襲われています。
 札幌では、住宅街にクマが頻繁に出没しました。このクマは、8月14日朝、ハンターによって駆除されました。
 この措置に対し、札幌市に対して、道内外から300件以上の意見が寄せられたとのことですが、ほとんどが首都圏や関西などの道外からの批判的なものであったようです。


 このような道外から意見に関しては、「クマ」についての認識の相違があるのではないかと思います。

 本州にいるクマは、ツキノワグマです。平均的な個体で110~130センチ、オスが体重80キロ程度で、メスが50キロ程度。
対して北海道にいるクマは、ヒグマです。200~230センチ、体重は150キロ~250キロ程度です。

 110~130センチと言っても動物ですから、力も強く、ツキノワグマも、非常に危険です。ですが、体の大きさを考えると、遭遇しても生き残れることがあるかもしれません。
それに対して、ヒグマはどう考えてもアウトです。動物の力を備えて、成人よりも圧倒的に大きい相手から生き残れるはずがありません。

 クマのイメージがツキノワグマなので、道外から批判的意見が多く寄せられたのかなと思います。
ヒグマの大きさをイメージしていれば、今回の措置はやむを得ないと思う方が多いのではないでしょうか。麻酔が効くまでの間に興奮して暴れて被害が出るおそれがあるというのも、駆除せざるを得なかった至極真っ当な理由であると思います。

 まさかとは思いますが、冒頭の森のくまさんやクマのプーさんのイメージで苦情を入れた人はいないですよね?