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弁護士 鍛冶 孝亮
2016.12.15

雪道には気をつけろ

1.例年この時期の道東の道路は、アスファルトが見えているはずなのですが、今年は雪が降るのが早いせいか、積雪により路面が凍結しており運転する際には神経を使います。

  過去に、一時停止がある交差点の手前でスリップし、そのまま交差点に進入しそうになりました。右側の道路から、車が走ってきているのは見えましたが、私の車は一向に停止しません。そのまま交差点に進入したら確実に衝突します。このときは、なんとか交差点に進入する直前に停まることができました。あのときの恐怖は今でも忘れられません。

  道東で弁護士をしていると、とにかく車移動が多いということはこれまで何度も紹介していますが、今日は雪道での運転のことを書いていきたいと思います。

2.ここ数年、北海道を訪れる観光客も増加しており、海外からの観光客も増えているようです。そして、レンタカーで北海道を移動される観光客も多いようです。

  夏であれば広大な北海道の景色を眺めながらドライブを楽しめるのですが、冬は路面の凍結だけでなく、吹雪の中を運転することもあり、雪道に慣れていない観光客が死亡事故を起こしたというニュースを聞いたことがあります。

  道民だから冬に事故を起こさないというわけではなく、車で国道を移動していると、スピードの出し過ぎでスリップをしたのか、路肩に落ちている車を一冬に何度も見ます。

3.雪が積もったら運転をしないのが一番なのですが、車社会の北海道に住んでいる以上そうはいきません。

安全に雪道を運転するためには、雪道の状態を把握した上で、適切な運転をすることが必要です。

調べてみたところ、雪道には以下の種類があるようです。

 ①新雪路面

  乾燥した路面にうっすら雪が積もっている状態の路面

 ②圧雪路面

  ある程度雪が積もって踏み固められた状態の路面

 ③シャーベット路面

  気温が上昇し雪が溶け氷と水が入り混じったシャーベット状態の路面

 ④アイスバーン

  路面が凍結し氷のような状態になっている路面

 ⑤ミラーアイスバーン

  アイスバーンが鏡のように磨かれた状態になっている路面。交差点などの交通量が多い場所では、車両の下部の熱や車の発進・停止によって路面の融解そして凍結することで、ミラーアイスバーンの状態になりやすいようです

 ⑥ブラックアイスバーン

  路面に薄い氷の膜ができて、黒く見える状態の路面

 ⑦ 轍(わだち)

  雪道を多数の車が走行しているうちに、タイヤの跡が凹凸として残る状態の路面

  写真などがないのでわかりにくいと思いますが、道民であれば①から⑦まですべての路面を体験したことがあるかと思います。

  個人的に一番恐ろしい路面は、⑤ミラーアイスバーンです。この状態の路面では、相当慎重にブレーキ動作を行わなければスリップし、制動不能の状態となります。交差点の手前でスリップした場合には、そのまま車が交差点に進入し、重大な事故が発生します。冒頭に紹介したスリップ体験は、ミラーアイスバーンの路面状態だったと思います。

  また、⑥ブラックアイスバーンですが、一見すると何の問題もない路面だと思うのですが、路面に薄い氷の膜ができ凍結しているためスリップし事故に繋がります。

  ①新雪路面については、乾燥した路面に雪が降ったばかりであれば、ほとんど滑らないとは思うのですが、水たまりが凍ったところに雪がうっすら積もったためそれが隠れてしまい、何も気づかずにその上を通過した際にスリップするという危険もあります。

  何の注意もしなくて良い安全な雪道は存在しないと思いますので、雪道を走る際は、スタッドレスタイヤを装着の上、スピードを控え、車間距離を多くとり、適切なブレーキ動作を行う(急ブレーキは避けて、早めにブレーキを踏んで減速させる)ことが必要になってきます。

4.仕事の話になりますが、私は雪道での交通事故の損害賠償の案件を担当することも多いです。

  雪道の場合、中央線や停止線が雪で隠れてしまい、実際の事故の際、「センターラインを越えた、超えていない」、「一時停止線で停まった、停まっていない」などが争いになることもあります。

  このような場面を見ていると、ドライブレコーダーを装着することも必要なのかと思っています(私の車にはドライブレコーダーが装着されています)。

5.雪道は何度走っても慣れることはなく、神経をすり減らしながら運転することになります。

  ちなみに、野生動物(エゾシカなど)が道路に飛び出してきた際に、急ブレーキを踏んでスリップし路肩に落ちるということもありますので、雪道を運転する際は、野生動物の飛び出しにも十分気を付ける必要があります。

  このコラムを書くにあたって、改めて雪道の状態を整理し、運転の際に注意すべきことを再確認することができましたので、この冬も安全運転で乗り切ることにします。