弁護士法人 荒井・久保田総合法律事務所

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弁護士 小田 康夫
2016.08.04

虐待から子どもたちを救え

たい虐待には、「身体的虐待(暴力)」、「ネグレクト(養育放棄)」、「性的虐待」、「心理的虐待(不安を与えるような叱責、罵詈雑言)」などいろいろなパターンがありますが、それを放置しておけば、子どもを死亡させる深刻なケースに至るものもあります。

虐待から子どもたちを救え、と言うのは簡単です。

ただ、虐待をする親が「うちにはうちのやり方がある。うちの子にしつけをしているだけ」と開き直った場合、児童相談所が相手方の協力を求める形で行う調査だけでは実効的な救済になりません。

法制度としては、18歳未満の子ども(児童)に関わる全般的な法律として児童福祉法があり、これが施行されたのは、昭和23年。虐待の情報提供を呼びかけ、また、被害の実態把握のため、児童相談所による立入調査権等が規定されました。ただ、児童相談所の行う立入を拒否しても罰金の制裁しかありませんでしたし、行政機関である児童相談所が土足で人の家に立ち入るのは避けるべきだ、といった考えもあり、実効的な救済には結びつかない面がありました。子どもに対する虐待が社会問題化する中で、平成12年、児童虐待防止法が施行され(これにより、強制的な立ち入りが認められるようになりました。)、その後も、子どもの権利に関わる条文の整備が行われました。例えば、平成23年民法改正では、虐待する親の親権を完全に喪失させる制度しかなかったところ、親権停止という中間的な手段を認めました。また、児童に対するきめ細かいサポートを図るため、社会福祉法人などの法人にも後見人が認められるようになりました。

さらに、今年の5月27日、改正児童福祉法及び児童虐待防止法等が成立し、6月3日に公布されました。その中で、児童に対象を限定していた措置を、18歳、19歳にも対象を拡大したり、強制的な立ち入りをするための要件を緩和したりしました。また、児童相談所の体制強化として、弁護士の配置又はこれに準ずる措置を行う旨などが定められています。

このように法制度が整備されていても、なかなか虐待がなくならない現状はあります。私も弁護士として何らかの支援ができればと思い、先日、釧路弁護士会で開かれた勉強会に参加してまいりました。釧路にも虐待相談が226件(平成26年度)もあります。また、相談内容の多くは心理的虐待やネグレクトであり、なかなか周囲の人も気が付くことができない実情があるようです。被害児童の早期発見とその保護が急務であり、周囲の人が気づき、それを公的な支援につなげる環境整備が必要でしょう。私も、虐待児童の早期救済を法的な面でサポートしたいと思っています。