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弁護士 小田 康夫
2015.08.10

自転車の運転には注意が必要!

改正道路交通法が今年6月1日から施行され、自転車運転に関する規制が強化される運用となりました。

改正の背景には、近年、自転車と歩行者との間の衝突事故が増加していること、また、自転車と歩行者との事故では、法律で、自転車の運転者に保険加入を義務付けておらず、被害にあった歩行者が、加害者の無資力リスク(加害者にお金がなく、賠償金を支払えないリスク)を一方的に負担する可能性が高いなどの実情があるように思います(なお、兵庫県では自転車の運転者に保険加入を義務付ける条例が成立しています)。

当然、加害者側も、無保険であれば、高額な賠償請求を受ける可能性があります。例えば、マウンテンバイクを運転する当時11歳の子どもが、歩行者に衝突した事故につき、その子どもの親権者に、監督者責任(民法714条1項)に基づく損害賠償義務を認め、9000万円を超える賠償金の支払いを命じた事例もありました(神戸地判平成25年7月4日判例時報2197号84頁)。

道路交通法施行令では、信号無視、酒酔い運転、安全運転義務違反等の14項目を自転車運転の危険行為として列挙しています。「安全運転義務違反」というのは、いわゆる「ながら」運転、例えば、携帯電話で通話しながら運転するなどの行為を指します。そして、この危険行為を反復し、更に自転車を運転することが道路における交通の危険を生じさせるおそれがあると認めるときは、講習を受けるよう命令を受け、受講命令に従わず、受講しない場合には、5万円に以下の罰金に処せられます(下記参照)。

振り返ってみると、私自身、自転車の運転に関するルールを学校等で教わった記憶はありますが、自転車を運転して不注意で歩行者に衝突したりすれば、1億円の近い賠償義務を負う可能性もあるといったことを教えられた記憶はありません。

まずは、自転車の運転者として、このようなルールをきちんと知ること、また、親や学校としては、子どもや生徒にこのようなルールを教え、危険な運転はしないように指導することが必要です。

そして、自転車の運転が思わぬ事故をもたらし、その結果、物理的にも経済的にも被害者を苦しめてしまうことを理解し、今一度、自転車運転のマナーを見直してみるということが肝要であろうと思います。

釧路市内でも、スマートフォンを見ながら自転車を運転している方を多く見かけます。「自分は大丈夫。」と思ってしまいがちですが、「スマホ見ていて前方不注視で衝突した。」という事故は全国で多発しています。そのような運転はせず、安全運転を心がけましょう。





(参考)

道路交通法(昭和35年法律第105号)(抜粋)

(平成27年6月1日施行)

第百八条の二 公安委員会は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる講習を行うものとする。

一ないし十三 (省略)

十四 自転車の運転による交通の危険を防止するための講習

第百八条の三の四 公安委員会は、自転車の運転に関しこの法律若しくはこの法律に基づ

く命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反する行為であつて道路における交通

の危険を生じさせるおそれのあるものとして政令で定めるもの(次条において「危険行為」

という。)を反復してした者が、更に自転車を運転することが道路における交通の危険を

生じさせるおそれがあると認めるときは、内閣府令で定めるところにより、その者に対し、

三月を超えない範囲内で期間を定めて、当該期間内に行われる第百八条の二第一項第十四

号に掲げる講習(次条において「自転車運転者講習」という。)を受けるべき旨を命ずる

ことができる。

第百二十条 次の各号のいずれかに該当する者は、五万円以下の罰金に処する。

一ないし十六 (省略)

十七 第百八条の三の四(自転車運転者講習の受講命令)の規定による公安委員会の命令に従わなかつた者



道路交通法施行令(昭和35年政令第270号)(抜粋)

(平成27年6月1日施行)

(危険行為)

第四十一条の三 法第百八条の三の四の政令で定める行為は、自転車の運転に関し行われた次に掲げる行為とする。

一 法第七条(信号機の信号等に従う義務)の規定に違反する行為

二 法第八条(通行の禁止等)第一項の規定に違反する行為

三 法第九条(歩行者用道路を通行する車両の義務)の規定に違反する行為

四 法第十七条(通行区分)第一項、第四項又は第六項の規定に違反する行為

五 法第十七条の二(軽車両の路側帯通行)第二項の規定に違反する行為

六 法第三十三条(踏切の通過)第二項の規定に違反する行為

七 法第三十六条(交差点における他の車両等との関係等)の規定に違反する行為

八 法第三十七条(交差点における他の車両等との関係等)の規定に違反する行為

九 法第三十七条の二(環状交差点における他の車両等との関係等)の規定に違反する行



十 法第四十三条(指定場所における一時停止)の規定に違反する行為

十一 法第六十三条の四(普通自転車の歩道通行)第二項の規定に違反する行為

十二 法第六十三条の九(自転車の制動装置等)第一項の規定に違反する行為

十三 法第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第一項の規定に違反する行為(法第百十七

条の二第一号に規定する酒に酔つた状態でするものに限る。)

十四 法第七十条(安全運転の義務)の規定に違反する行為