内容証明郵便の特徴は、文字通り、どのような内容の文章を送ったのかを証明することができるものです。「配達証明」付きの郵便というのもあります。これは相手に文書が届いたという事実を証明することはできますが、どのような内容の文書を送ったのかまでは証明することができません。

相手が後日、文書はもらったけどこちらが言っているような内容ではないとか、別の文書だったなどと言い逃れさせないためにも、法律的に意味のある主張を明確に相手に告げる必要がある場合には内容証明郵便が多く利用されます。



ただ、内容証明郵便を出すには、実際に郵便局まで足を運んで手続きをする必要があります。郵便局は必ずしも近くにあるとは限りませんし、そもそも、すべての郵便局が内容証明郵便を取り扱っているわけでもありません。また、土・日や夜間になると本当にごく限られた郵便局でしか対応できません。



そんな煩雑さを解消したのが電子内容証明郵便です。インターネット環境があれば、いつでも受け付け可能であり、いちいち郵便局に行くことなく内容証明郵便を送ることができるという素晴らしい制度です。

平成１３年にこの制度が導入されたようですのでかれこれ１０年が経過しました。利用するにあたってはソフトをダウンロードしたり、登録したりする必要がありますが一度登録すると後は楽です。私も５年程度前から仕事においてこの電子内容証明郵便をよく利用しております。



この制度は全国どこからでも２４時間受け付けているため、すぐに発送を依頼したとしても先約があり、その数によっては数時間待ちということがありました。（手続き自体は完了しますが、発送自体が数時間後になるという意味です）。混雑しているときには２０時間近く後に発送されるということもありました。ところが最近その待ち時間が明らかに減ってきております。

先日、電子内容証明郵便を利用したところ２０通程度しかなく、１５分程度で処理できると表示されました。待ち時間が減ったのは、郵便局側の処理能力が上がったからなのでしょうか？そうだとありがたいのですがおそらく違います。



内容証明郵便を利用しなければいけない事件数も減ってきたのかもしれませんが、そうではなく使い勝手の悪さに原因があると思います。



郵便局のホームページをみるとわかりますが、この電子内容証明郵便ソフト、いまどきなんとウェブブラウザはInternet Explorerにしか対応していませんし、Internet Explorer の7、8にしか対応していないのです。OSもWindows　XP、、、かろうじてWindows7に対応してくれている程度です。

したがって、パソコンを新しくしたりすると途端に利用できなくなってしまいますし、古いウェブブラウザにわざわざ戻したりしなければ利用できません。そのため、電子内容証明郵便を利用したくても利用することができなくなってしまっている人たちが多数いるのではないかと思います。私もパソコンを代えたりしていますが電子内容証明郵便を利用するために古いパソコンをあえて残している状態です。



せっかく、便利な制度を導入したのですから、郵便局には早急にバージョンアップして対応してもらいたいです。