弁護士法人 荒井・久保田総合法律事務所

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弁護士 荒井 剛
2012.01.30

釧路湿原とラムサール条約

観光で釧路を訪れようとする人から釧路には何があるのと聞かれた場合、私は、迷わず、いや多少迷いながらかもしれませんが、「釧路湿原」と答えます。

釧路出身ではない私がはじめて釧路湿原を訪れたのは今からちょうど10年前の夏になります。細岡展望台からの景色を目の当たりにしたとき、まるでアフリカのサバンナを見ているかのような錯覚に陥りました(実際にアフリカに行ったことはないのですがイメージです・・・)。

目の前に広がった湿原はきれいな緑色に彩られ、その中で蛇行する釧路川の姿をみて感動した覚えがあります。そのときは釧路湿原が国立公園に指定されているという漠然とした知識しかなかったのですが、釧路湿原はなかなか貴重で、釧路人にとっては自慢できる湿原だということがわかりました。

まず、釧路湿原の面積は約19000haもあり、日本で一番大きい湿原と言われています。タンチョウの営巣地となっていることや絶滅危惧種とされるシマフクロウ、オジロワシ、オオワシや日本最大の淡水魚のイトウなども生息していると言われ、日本では唯一のキタサンショウウオの生息地でもあります。

釧路湿原は1987年に国立公園として指定されましたが、すでに1980年にはラムサール条約登録湿地に登録され、国際的にその価値が認められておりました。

ラムサール条約とは、正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、現在、160か国が加盟する国際条約です。日本国内でラムサール条約湿地に初めて登録されたのが釧路湿原です。絶滅危惧種であるタンチョウの繁殖地であることやハクチョウ類の越冬地、渡りの中継地であることが評価されたものと思われます。

ラムサール締約国会議(通称COP)は、各国の湿地の現状、保全の取り組み等を話し合うため、およそ3年ごとに開催されます。これまでに10回開催され今年の6月にはCOP11がルーマニアのブカレストで開催される予定です。COP5は1993年にここ釧路で開催されました。アジアで開催されたのは、COP5の釧路とCOP10のチャンオン(韓国)のわずか2回だけです。

日弁連でも湿地保全に関わる取り組みを行っており、韓国で開催されたCOP10(2008年)ではNGOとしてNGO会議にも参加し、日弁連としてブースも出しました。私も数日間、チャンオンに滞在しました。機会があれば今年のCOP11にも顔を出してみたいと思っております!