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弁護士 荒井 剛
2022.02.23

私の怖いもの1、2、3

先日、とある会合で、「私の怖いもの1、2、3」をお題とする簡単なスピーチを行う機会がありました。時間にしては10分程度でしたが、せっかくなのでコラムでも紹介することにしました。といってもたいした内容ではないですが・・・・

「怖いもの」といっても、実際に今でも怖いと感じるもののほか、過去に体験した怖いエピソードでも構わないとのことでしたので、過去の体験談を交えお話することにしました。

特に順位をつけたわけではないですが、
まず、簡単なところから挙げると「高い所」が怖いです。
いわゆる高所恐怖症というやつですね。

スカイツリーの展望台フロアの床の一部は透明になっており、下が丸見えになっております。多くの人は、その透明な床を通ろうとしてはしゃいでいますが、私からすれば、恐怖でしかなく、まったくはしゃぐ気にはなりません。また、ここ釧路では必要ないためほとんど設置されていませんが、東京では、横断歩道の代わりに陸橋が設置され、陸橋を渡らないと道を渡れないということがあります。陸橋の幅は狭いため、私は、できるだけ通路の真ん中を歩きたいのですが、前から人が来れば左右どちらかに体を寄せないといけない場面がありますが、それが怖いため陸橋を渡るのが本当に嫌でした。ただ、ジェットコースターは苦手ではなく、むしろ好んで乗ったりします。ジェットコースターの場合、高所を通過したとしても、その後、間違いなく乗車したスタート地点に戻ってくるという安心感があるからかもしれません。

次は、「ゾンビ」です。
というよりゾンビ(のようなもの)が出ていた映画を観た後の出来事がトラウマになったので、「ゾンビもの映画」を観た後のトラウマが怖いといったほうが正確です。

きっかけとなった映画は、2007年に公開されたウイル・スミス主演の「アイ・アム・レジェンド」でした。映画の時代設定は2012年。謎のウイルスに感染し、世界60億の人類がほぼ絶滅し、ニューヨークで奇跡的に一人生き残った主人公。ウイルスに感染した人間は、理性・知性を失い、痛みを感じることもなく、未感染者を襲ってきます。まさにゾンビ化です。また、紫外線への耐性を失い、太陽の光を浴びるとすぐに死んでしまうため、夜間もしくは光のない暗闇でしか生存できません。暗いところでしか生きられないため、ゾンビ化した感染者たちの眼が退化し、のっぺら坊のような風貌となり、ダーク・シーカーと呼ばれていました。そして、この映画の中でウイル・スミスが真っ暗闇のビルの中を探索するシーンがあるのですが、そこで、突然、ダーク・シーカーから襲われるという場面があります。この手の映画やドラマでは珍しいシーンではありませんし、私も映画館で驚きはしましたが、そこまで怖くはなかったです。

問題は、その映画というより、映画を観た後に自分に起きた経験のほうでした。
数日後だったか、数カ月後だったか覚えていませんが、ある日の夜中、夢の中で、このダーク・シーカーに襲われ、大声を叫ぼうとしたものの、体が硬直し、口をパクパクさせるだけで、まったく声が出ない状態になりました。それまで体験したことがなかったのですが、これがいわゆる「金縛り」と呼べる状態なのかもしれません。それでも、勇気を出し、腹に力を入れ、ありったけの大声を出そうとして声を発しようとした瞬間、突如、金縛りが解けました。その結果、夜中に一人で「ウオー」と大声を叫び、その声の大きさで自分自身がびっくりし、目を覚ましました。心臓がバクバクし、汗も出ていたと思います。

これがそのとき1回限りだったらもう忘れてしまっていたかもしれませんが、その後、1、2回、同じ体験をしています。映画から10年以上経っていますが、昨年も1度、夜、大声をあげて起きたことがありました。

それでもゾンビが出てくる映画やドラマは嫌いだということではありません。バイオ・ハザード、ウオーキング・デッドなども観たいと思います。あとは、できるだけ寝る直前に観ないように心がけます!

さて、3つ目の怖いもの。これは高校時代の体験談になります。
若気の至りって怖いなと感じたお話です。
今から30年ちょっと前のこと。
当時、父の転勤のためアメリカのカルフォルニア州で生活していました。
何があっても簡単にアイム・ソーリーと言わないようにと忠告を受けていました。
州によって違うのですが、カルフォルニア州では、16歳から車の免許を取得できましたので、私も16歳ですぐに免許を取り、車で高校に通学していました。
高校から帰宅しようとしたある日のことでした。

とある二車線の国道にて、先頭で信号待ちしていると、右隣の車線に、トヨタのスープラと思われる真っ白なスポーツカーがいました。運転席には、アジア系の男子高校生と思しき人物が、助手席には、その彼女と思われる子が乗っていました。信号待ちの短い時間を使って、いちゃついている姿が目に飛び込んできました。羨ましくもありましたが、家でやれ、と内心、呆れていたところ、信号が青に変わるや否や、猛ダッシュで車を発進させていました。何を粋がっているのかと腹が立ち、よせばいいのに、こちらも猛ダッシュで車を発進させました。両者とも結構なスピードが出ていましたが、引き下がるわけには行かず、どんどんとスピードを高めしばらく並走したところ、次の信号が赤に変わったため、やむなく両者とも信号待ちのため停車しました。ちらっと横を見ると、彼は完全にこちらを意識し、何やら車の中からこちらにむかって叫んでいる姿が見えました。彼女の前だからといって調子に乗るなと思い、また、よせばいいのに、私は、わざわざ窓を開け、その彼に向かって、中指を立てるポーズをしました。すると、彼は、興奮した状態で、車から降りてきました。まあ、彼女がいるし、彼女の前だし、格好つけたいのかな、としか思わなかったのですが、その彼は、おもむろに車のトランクを開けたと思ったら、なぜそもそも入っていたのかわかりませんが、野球のバットを取り出してきました。さらに、そのバットを振り上げて、こちらに向かってきました。こいつは危険だ。

何があっても「アイムソーリー」と言うなという忠告。
いや、さすがに、ここは「アイムソーリー」しかないと諦め、
このときばかりは「わかった、こちらが悪かった。アイム・ソーリー」と言って、白旗を上げました。彼も彼女になだめられたのか、それ以上、攻撃してくることがなかったので事なきを得ました。

いやあ怖かったです。若気の至りです。


ところが・・・・・・「喉元すぎれば熱さ忘れる」とはよく言ったものです。


この諺のとおり、
バット襲撃未遂事件から半年が経過したある日。
二車線の国道を走っているときでした。

スピードを出して気持ちよく走行していると、一台の車が私を挑発してきました。
なんてことのない普通のセダンタイプの車です。
運転手は、若者ではなく、中年の白人男性でした。

いい歳して何をあおってきているのかと思いながら、
私も、挑発に乗って、向きになりスピードを上げしばらく並走しました。

とある交差点の信号が赤になったため二人ともやむなく停車しました。

私はその交差点をもともと左折しようとしていたため、左折専用車線で信号待ちしていました。一方、その白人は、交差点をそのまま直進する予定だったためか、一番右端の車線の先頭で信号待ちしていました。

間の車線には誰もいなかったため、左折用車線に私、一車線を挟み、一番右端の車線に白人男性という状態でした。そこで、ちらっと白人に目を向けると、何やらこちらに向かってわめいているのが見えました。窓も閉めていましたし、実際に何を言っているのか確認しようがないですが、おそらく「アジア人のくせに生意気だ、日本に帰れ」などと言っていたのでしょう。

本当によせばいいのに、私は、その白人男性に向かって、思いっきり中指を立ててしまいました。案の定、白人男性は激高し、窓越しでも彼の白いはずの顔が怒りのあまりうっすらと赤く染まるのがわかるほどでした。

でも白人は車から降りようとせず、後部座席に手を回しモゾモゾしていたので、なんだバットでも取り出すのかと思って注視していると、実際にバットらしき茶色い物を手にしているのが見えました。

それでも白人は、窓を開けたものの、車から降りようとしません。
あれっ?と思った矢先、その白人は、手にしていたバットらしき物を私に向けてきました。

そのとき、はじめて「バット」ではなく「ライフル銃」であることに気が付きました。

一瞬、おもちゃかと疑いましたが、ライフル銃のおもちゃって車に置いてあるのか?
そもそも、ライフル銃のおもちゃなんて見たことがない、
そういえばと、比較的、治安がいいこの地域で、以前、信号待ちしていた邦人が銃撃され死亡したという事件があったと聞かされたことを思い出しました。

これはやばいぞ、本当に危ない。
「アイム・ソーリー」と言うか?
いや、言っている場合ではない、言っている余裕もない。
そのときの恐怖感は半端なかったです。

そこで、赤信号のままだったと思いますが、私は、慌てて左折を開始し、全速力で逃走しました。幸い、白人が追ってくることはなかったので助かりました。
一歩、間違えたら死んでいたかもしれません。

いやあ本当に若気の至りって怖いです。

ちなみに今は安全運転を心がけております。

以上が、私が発表した「私の怖いもの1、2、3」でした。