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弁護士 鍛冶 孝亮
2021.06.09

釧路市丹頂鶴自然公園

先月の荒井弁護士のコラムは野鳥がテーマでしたが、道東には日本の野鳥の中で最大級のタンチョウが生息しています。
このタンチョウを見ることを期待して訪れる観光客も多いのではないでしょうか。
実は、釧路空港の近く(車で約10分)に、釧路市丹頂鶴自然公園(通称「鶴公園」)という一年中タンチョウを見ることができる施設があります。
屋根のないゲージの中で自然に近い状態でタンチョウが放し飼いにされています。
空港から近く、気軽にタンチョウを見ることができるため、この施設を訪れる観光客も多いです。ちなみに、釧路空港の愛称は「たんちょう釧路空港」です。
 飼育されているタンチョウの雛が生まれたという話を聞いて、先日鶴公園を訪れました。
快晴で少し暑い日で、タンチョウの元気な姿が見られました(ときには繁みに隠れて姿を見られないときもあります)。
ふ化して約1か月の雛も見ることができました。


 
 
約2か月もすると親の同じ大きさまで成長すると聞き、そのスピードに驚かされました。
次の写真は、今回撮影したものではありませんが、この鶴公園で飼育されているタンチョウから生まれた雛が成長し巣立ったものの親が恋しくなり、鶴公園に戻った子どものタンチョウを撮影したものです。


 
 飼育されているタンチョウもそうですが、こんなに間近でタンチョウを見ることができるのはこの公園だけだと思います。
 
 個人的に鶴公園で楽しみなことがあります。
 それは、私と同じ名前(タカアキ)のタンチョウが飼育されており、その様子を見ることです。
 2016年に飼育されているのを初めて確認してから今年で5年になりますが、訪れるたびに元気な姿を見ると安心します。


  
 「鶴は千年、亀は万年」というように、鶴は長寿の動物といわれています。
 実際のタンチョウの寿命は、20年から30年とされているようですが、今年でタカアキは22歳、共に飼育されているカイソは35歳と長生きしていることがわかります。
 
  この鶴公園には、タンチョウの生態などを説明している展示室もあります。
  本来渡り鳥とされているタンチョウがなぜ北海道で一年中生育しているのか、乱獲により絶滅したとされるタンチョウが特別天然記念物に指定され、国や自治体を挙げての保護活動の結果、1000羽を超えるまで数が増えた歴史などを知ることができます(環境庁のHPによれば、平成30年度のNPOの調査では約1650羽の個体を確認したとのことです)。
  1つタンチョウに関する知識を紹介させていただきます。
  タンチョウの頭が赤いのは、羽根がなく皮膚がむき出しになっているからです。赤く見えるのは血流のこぶとなっており、興奮や天敵を威嚇するときには、真っ赤になります。タンチョウは漢字だと「丹頂」と書きますが、「丹」は赤色を意味するため、頭が赤いことが由来になっていることがわかります。
  今回訪れたときに、真っ赤な頭をしてこちら側をにらみつけたタンチョウがいましたが、きっと怒っていたのだと思います。タンチョウは気性が荒く、ワシなどから餌を奪うこともあるようです。
  飼育されている方も「このタンチョウは人間を見下した態度をとる」というお話をされていました。


  
 道東ではタンチョウの姿を見ることは珍しいことではなく、車で走っていると畑や牧草地の中にいることや空を飛んでいる姿を見ることができます。
秋になると、畑で収穫し忘れた農作物(ジャガイモなど)を巡りハクチョウと喧嘩している姿も見ることができます。
観光で訪れる場合には、偶然に期待することもできないと思いますので、必ずタンチョウを見ることができ、生態なども勉強することができる鶴公園をお勧めします。
そして鶴公園は、タンチョウを身近に感じることができる地元の人間のとっても有意義な場所だと感じています。
これほど間近でタンチョウを見る機会はないですし、タンチョウに関する知識も得ることができます。
地元の人間だからといって当然にタンチョウの知識が豊富なわけではありません。
 一度は絶滅しかけたタンチョウがどのように保護されて身近な鳥になったのかを再認識することは大切なことですし、道外の人などに道東の魅力の一つとしてタンチョウのことを紹介する場面に備えて地元の人たちにも訪れてほしい場所です。
個人的には、次回訪れるときも「タカアキ」の元気な姿を見ることを楽しみにしています。