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弁護士 鍛冶 孝亮
2021.02.10
2021.02.10
冬の帳尻合わせ
1 「帳尻」とは帳簿の記載の最後の部分のことをいいます。
そして、「帳尻が合う」とは、収入と支出とが合致するという意味の他に、物事のつじつまが合うとかつりあいがとれるという意味で使われます。
そろそろ確定申告の時期ですが、今回の帳尻が合うという話は、確定申告に関する数字の話ではなく積雪の話となります。
2 冬になるといつもにもまして天気予報が気になります。
何が一番気になるのかは雪が降るのかどうかです。
雨が降るのと雪が降るのでは、生活に与える影響が全く違います。
大雨が降った後に家から出られないということはないと思いますが、大雪が降った後は、雪かきをしなければ自宅から外出できないことがあります。
そして、歩道が雪で埋まり歩けないことや道路の道幅が狭くなったり、雪道でノロノロ運転となり渋滞していつもより移動に時間がかかることもあります。
降った雪が溶けると道が凍り、さらに移動が困難となります。
雪も溶けたら水なのですが、生活に影響を与える点でいえば雨とは比較にならないと思います。
大雪は弁護士業務にも影響します。
中標津支店で業務をしていたときの話です。
根室地区を管轄する裁判所は、標津や根室の裁判所になります。
大雪により標津町や根室市に向かう国道が通行止めになることで裁判手続が延期となったことがありました。
国道が通行止めになっても、裁判所は閉まっていないのだから、裁判手続を延期しなくても良いのではないかという意見もあるかと思います。
実は標津や根室の裁判所(根室簡易裁判所は除く)には裁判官が常駐しておらず、月に数日、裁判官が裁判手続のために釧路の裁判所から出張してきます。
裁判官は、公共交通機関でやってくるため、出張日に国道が通行止めになったり、JRが運休になった場合には、裁判所に来ることができず、裁判手続が行うことができないのです。
標津の裁判所の場合、簡易裁判所の手続を取ることができる日は、月に2日しかありません。家庭裁判所の手続を取ることができる日も同じく2日です。
延期になると手続が1か月先になり、その分解決が先になってしまうのです。実際に大雪で裁判官が出張できず手続が延期になり愕然としたことがありました。
離婚調停の場合、雪が降る日が数日違うだけで、離婚がその月にできるのか、翌月以降になるのか変わります。離婚が成立しなければ受けられない公的な援助も、離婚調停が延期になることで受け取るのが先になる場合もあります。
このような点からも、雪は人の人生にも影響を与えることもあると思います。
3 釧路は北海道の中(日本海側)でも降雪量は少ない地域になるのですが(道外の方からすればそれでも多いようですが…)、それとも冬にまったく雪が積もらないということはありません。
それでも雪が積もる時期はなかなか読めません。
11月、12月に雪が積もらない年もあります。気温も暖かく雪が降る気配さえ感じないこともあります。昨年末もそうでした。
10月頃には車のタイヤ交換もして、いつ雪が積もっても良いという心構えをしていても一向に雪が降らず、今年の冬はもしかしたら雪が積もらないのではないかと思うこともあります。
年末年始を迎え雪のない道路を見て、今年の冬はこのまま雪が積もらないのではないかと思っていたところ、ドバっと大雪が降るのです。
そのようなことがあったときに、道民は「やっぱり帳尻が合ったね」と言い合うのです。
今年も1月8日に30㎝を超える雪が積もり、その後最高気温が0℃を超える日もあり少し溶けてきたかなと思ったら、1月29日は20㎝の積雪がありまた雪の世界に元通りとなりました。
4 これまでは、暖冬により雪が少ない、氷が溶けるため北海道の冬のイベントが中止になることもありました。そういう年でも年前には大雪が降っていたりします。年前に大雪が降った分、年明けに雪が少なく帳尻が合ったといえるのです。
今年は雪不足や暖かいということはないようですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、さっぽろ雪まつりなど冬のイベントがことごとく中止になっています。
雪があるので雪まつりができないというのは残念な話ですが、現状だと仕方ありません。
話はそれますが、昨年のさっぽろ雪まつりは、雪不足で規模が縮小となっています。
雪まつり会場で新型コロナウイルス感染したというニュースもありましたが、もしも、雪が不足せずに例年どおりの規模で行われていたら、感染者がもっといたかもしれません。
5 1月にもそれなりに雪が降り積もりましたが、11月、12月と積雪とは無縁の生活を送ってきたため、天気の神様は帳尻を合わせるために、2月にまた大雪を降らせる予感があります。
ここ数年は、2月、3月に冬の爆弾低気圧が北海道にやってきて、大雪警報や暴風雪警報が発令されることも珍しくありません。雪が降るにしても、このような天候だけにはならないことを祈っています。
今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、確定申告の時期も例年よりも1か月延期(4月15日まで)になっていますが……。
春になったらこのコラムを読み返して、予感が当たったのかどうか検証することにします。
そして、「帳尻が合う」とは、収入と支出とが合致するという意味の他に、物事のつじつまが合うとかつりあいがとれるという意味で使われます。
そろそろ確定申告の時期ですが、今回の帳尻が合うという話は、確定申告に関する数字の話ではなく積雪の話となります。
2 冬になるといつもにもまして天気予報が気になります。
何が一番気になるのかは雪が降るのかどうかです。
雨が降るのと雪が降るのでは、生活に与える影響が全く違います。
大雨が降った後に家から出られないということはないと思いますが、大雪が降った後は、雪かきをしなければ自宅から外出できないことがあります。
そして、歩道が雪で埋まり歩けないことや道路の道幅が狭くなったり、雪道でノロノロ運転となり渋滞していつもより移動に時間がかかることもあります。
降った雪が溶けると道が凍り、さらに移動が困難となります。
雪も溶けたら水なのですが、生活に影響を与える点でいえば雨とは比較にならないと思います。
大雪は弁護士業務にも影響します。
中標津支店で業務をしていたときの話です。
根室地区を管轄する裁判所は、標津や根室の裁判所になります。
大雪により標津町や根室市に向かう国道が通行止めになることで裁判手続が延期となったことがありました。
国道が通行止めになっても、裁判所は閉まっていないのだから、裁判手続を延期しなくても良いのではないかという意見もあるかと思います。
実は標津や根室の裁判所(根室簡易裁判所は除く)には裁判官が常駐しておらず、月に数日、裁判官が裁判手続のために釧路の裁判所から出張してきます。
裁判官は、公共交通機関でやってくるため、出張日に国道が通行止めになったり、JRが運休になった場合には、裁判所に来ることができず、裁判手続が行うことができないのです。
標津の裁判所の場合、簡易裁判所の手続を取ることができる日は、月に2日しかありません。家庭裁判所の手続を取ることができる日も同じく2日です。
延期になると手続が1か月先になり、その分解決が先になってしまうのです。実際に大雪で裁判官が出張できず手続が延期になり愕然としたことがありました。
離婚調停の場合、雪が降る日が数日違うだけで、離婚がその月にできるのか、翌月以降になるのか変わります。離婚が成立しなければ受けられない公的な援助も、離婚調停が延期になることで受け取るのが先になる場合もあります。
このような点からも、雪は人の人生にも影響を与えることもあると思います。
3 釧路は北海道の中(日本海側)でも降雪量は少ない地域になるのですが(道外の方からすればそれでも多いようですが…)、それとも冬にまったく雪が積もらないということはありません。
それでも雪が積もる時期はなかなか読めません。
11月、12月に雪が積もらない年もあります。気温も暖かく雪が降る気配さえ感じないこともあります。昨年末もそうでした。
10月頃には車のタイヤ交換もして、いつ雪が積もっても良いという心構えをしていても一向に雪が降らず、今年の冬はもしかしたら雪が積もらないのではないかと思うこともあります。
年末年始を迎え雪のない道路を見て、今年の冬はこのまま雪が積もらないのではないかと思っていたところ、ドバっと大雪が降るのです。
そのようなことがあったときに、道民は「やっぱり帳尻が合ったね」と言い合うのです。
今年も1月8日に30㎝を超える雪が積もり、その後最高気温が0℃を超える日もあり少し溶けてきたかなと思ったら、1月29日は20㎝の積雪がありまた雪の世界に元通りとなりました。
4 これまでは、暖冬により雪が少ない、氷が溶けるため北海道の冬のイベントが中止になることもありました。そういう年でも年前には大雪が降っていたりします。年前に大雪が降った分、年明けに雪が少なく帳尻が合ったといえるのです。
今年は雪不足や暖かいということはないようですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、さっぽろ雪まつりなど冬のイベントがことごとく中止になっています。
雪があるので雪まつりができないというのは残念な話ですが、現状だと仕方ありません。
話はそれますが、昨年のさっぽろ雪まつりは、雪不足で規模が縮小となっています。
雪まつり会場で新型コロナウイルス感染したというニュースもありましたが、もしも、雪が不足せずに例年どおりの規模で行われていたら、感染者がもっといたかもしれません。
5 1月にもそれなりに雪が降り積もりましたが、11月、12月と積雪とは無縁の生活を送ってきたため、天気の神様は帳尻を合わせるために、2月にまた大雪を降らせる予感があります。
ここ数年は、2月、3月に冬の爆弾低気圧が北海道にやってきて、大雪警報や暴風雪警報が発令されることも珍しくありません。雪が降るにしても、このような天候だけにはならないことを祈っています。
今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、確定申告の時期も例年よりも1か月延期(4月15日まで)になっていますが……。
春になったらこのコラムを読み返して、予感が当たったのかどうか検証することにします。