弁護士法人 荒井・久保田総合法律事務所

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弁護士 鍛冶 孝亮
2019.04.11

依頼をしないという選択肢

1.体調が悪いときは、病院へ行き医師の診察を受けることになります。
  診察の結果、重症の場合には入院・手術となる場合もありますが、薬を処方され診察だけで終わることもあります。
  法的紛争が発生し弁護士に相談をすることになった場合はどうでしょうか。
  法律相談で助言を受けて自身で対応する、弁護士に依頼する、断念する、の三通りが考えられます。
  法的紛争である以上、原則として弁護士に依頼して解決すべきと思いますが、必ずしも弁護士に依頼することが紛争の解決に繋がらない場合もあると感じています。

2.はじめに、弁護士に依頼して解決すべき事案を紹介します。その1つに訴訟事件が考えらます。
  訴訟の場合、主張している事実が真実であっても、事実を法的に整理した主張とそれを裏付ける証拠の提出がなされなければ、裁判に負けることもあります。そこで、訴えを起こす場合、民事訴訟手続に精通した弁護士に依頼することが一般的だと思います。
  訴えを起こす原告ではなく、訴えられた被告という立場であっても、原告の請求内容を吟味し、原告を排除する訴訟活動や判決による強制執行手続を回避するために減額や分割払いとなるよう和解を成立させる活動も行います。
  訴訟事件では、法的な専門知識だけでなく、紛争解決方法を理解している弁護士に依頼する必要性は高いと思います。

3.では、必ずしても弁護士に依頼することが紛争の解決にならない事案としては、どのようなものがあるでしょうか。
  相談者が加害者であり、いまだ相手方と揉めている事情がないという事案では、弁護士に依頼し対応することを慎重に考える必要があります。
  加害者となってしまった場合、被害を受けた相手方と直接やり取りをしたくないので、初めから弁護士に代理人として交渉をしてほしいという気持ちを持つことは不自然ではありません。
  しかし、相手方より先に弁護士に依頼することが紛争解決という点で逆効果となる場合もあります。
  相手方が、なぜ加害者が被害者より先に弁護士に依頼したのか、弁護士にすべて任せて話合いから逃げているのではないかという不信感を募らせ、解決が遠のくこともあるからです。
  加害者となっている事案で、話合いでの解決を図るのであれば、とにかく誠実に対応していくことを理解してもらうことが重要です。
  もちろん、法的に適正な支払額を確認するために、弁護士に相談することは必要だと思いますし、弁護士が代理人として適正な額を提示する場面も必要だと思います。
  その場合でも、弁護士に依頼する理由(あくまでも適正な損害金を支払うため専門家に依頼したこと)は、事前に相手方に伝え、相手方にも理解してもらうことが必要だと感じます。弁護士としても依頼を受けた際に、受任通知で依頼を受けた理由を説明することも必要だと考えています。
  同じく、加害者となっている事案で、相手方に十分な損害金を支払うことができない場合には、弁護士に依頼することを慎重になるべきだと思います。この場合、「弁護士に依頼するお金があるなら賠償金を増額してほしい」と指摘を受けると何もいえなくなります。

4.上記のような場合、まずは、法律相談による助言を受けて対応してみるということが紛争の解決のために必要になるのではないでしょうか。
もっとも、弁護士に依頼すべきかどうかを相談者自身で判断するのは難しいため、実際は、法的紛争の解決を図る専門である弁護士が、法律相談の際に、自身の経験を踏まえて、相談者のために最善の方法を考えます。
弁護士が依頼を受けるのは、紛争解決が目的である以上、ときには依頼を受けることで解決が遠のくというのであれば、そのことを相談者に説明し、依頼を受けて対応するのではなく、法律相談で適切な助言をし、相談者自身に対応してもらうということも重要だと考えています。