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弁護士 鍛冶 孝亮
2018.07.12
2018.07.12
北海道にも梅雨がやってきた
1. 道外の人から、北海道で行くにあたりおすすめの時期を聞かれることがあります。
個人的には、5月から6月をおすすめします。
その頃の北海道は、これから夏に向かっていく季節の中で、暑くもなく寒くもない気温で、木々も青々と茂っており、雄大な自然を感じることができるからです。
私が大学時代を過ごした札幌市では、その頃街のいたるところでライラックの花が咲きほこっています(札幌大通り公園では、さっぽろライラックまつりが開催されます)。このライラックの花を見ると、初夏の訪れを感じたものでした。
2.しかし今年の北海道の5月と6月は、爽やかな時期ではなく、ここ最近では雨が続いて太陽を見る日が少なくなっています。本州でいう梅雨の時期です。
もともと北海道には、梅雨はないといわれています。梅雨の長雨の原因は、オホーツク海高気圧による北からの冷たく湿った空気と、太平洋高気圧による南からは暖かく湿った空気との間にできた梅雨前線が日本列島に停滞するためといわれています。
北海道は、オホーツク海高気圧の下にあるため、梅雨前線による長雨の影響を受けず(梅雨前線は北海道の南で停滞している)、北海道には梅雨がないとされていました(ただし、本州のように長期ではないものジメジメした天気が続く蝦夷梅雨と呼ばれるものもあります)。
ところが、今年は、梅雨前線がちょうど北海道のところで停滞しているため、北海道が梅雨の状態となっています。冷たい雨が連日降り続き、気温も上がらず寒い日が続いています。
平成30年7月10日15時時点の天気図を見ても、北海道の上に、梅雨前線が停滞していることがはっきりわかります。
「日本周辺域天気図」(気象庁ホームページより)
3.北海道の異常気象は、今年だけの話ではありません。
平成28年には、北海道に3つの台風が上陸、1つが接近し、大きな被害が発生しました。
台風は北海道に近づくころには温帯低気圧に変わるはずというのが道民の多くの認識だったと思いますが、この年をきっかけに台風への備えを考えるようになった人も多いと思います。
この台風の影響で、釧路と札幌を繋ぐ線路が流されて、一時期JRで釧路札幌間を移動することができなくなりました。
また、十勝などでは台風で多くの農業被害が出ました。
4.天候から話は変わりますが、ここ数年北海道周辺の海水温が高いことで、漁業に大きな影響が出ています。
7月10日、釧路港で今年のサンマの初水揚げがありましたが、不漁で1キロ3万3千円の過去最高の高値が付いたというニュースがありました。もはや一匹数千円する高級魚です。
サンマの水揚げは、ここ数年不漁が続いており、サンマの漁場である北海道沿岸の海水温が高く、サンマが北海道周辺に回遊してこなくなったことも不漁の原因の一つといわれております。
根室地区は、豊かな海産物が獲れる根室や羅臼の港がありますが、サンマを含めた漁獲量の減少により、漁業や水産加工を営んでいくことができなくなったとして、倒産する企業も増えています。私が破産管財人を務めた企業も漁獲量の減少が破産に至った原因でした。
梅雨や台風、そして海水温の上昇の原因は温暖化にあるといわれているようです。
5.紹介した北海道での梅雨や台風上陸ですが、一昔前であれば異常気象で片付けられたのかもしれませんが、今後は毎年発生し、北海道でも大きな自然災害が発生するかもしれません。
現在西日本を中心にした豪雨で、土砂崩れや河川の決壊が発生し、多数の人命が失われ、財産的被害も発生しておりますが、北海道でも同様の自然災害が起こらないとはいえません。
北海道の自然災害としては、冬期の大雪、雪崩などが考えられますが、今後は夏季の台風や水害などにも警戒しなければならないことになるかもしれません。
住んでいるところで一度も起こったことがない自然災害だからといって、何の備えもしないのではなく、自然災害は予測できないものだという認識で対策をしていく必要があると思います。
個人的には、5月から6月をおすすめします。
その頃の北海道は、これから夏に向かっていく季節の中で、暑くもなく寒くもない気温で、木々も青々と茂っており、雄大な自然を感じることができるからです。
私が大学時代を過ごした札幌市では、その頃街のいたるところでライラックの花が咲きほこっています(札幌大通り公園では、さっぽろライラックまつりが開催されます)。このライラックの花を見ると、初夏の訪れを感じたものでした。
2.しかし今年の北海道の5月と6月は、爽やかな時期ではなく、ここ最近では雨が続いて太陽を見る日が少なくなっています。本州でいう梅雨の時期です。
もともと北海道には、梅雨はないといわれています。梅雨の長雨の原因は、オホーツク海高気圧による北からの冷たく湿った空気と、太平洋高気圧による南からは暖かく湿った空気との間にできた梅雨前線が日本列島に停滞するためといわれています。
北海道は、オホーツク海高気圧の下にあるため、梅雨前線による長雨の影響を受けず(梅雨前線は北海道の南で停滞している)、北海道には梅雨がないとされていました(ただし、本州のように長期ではないものジメジメした天気が続く蝦夷梅雨と呼ばれるものもあります)。
ところが、今年は、梅雨前線がちょうど北海道のところで停滞しているため、北海道が梅雨の状態となっています。冷たい雨が連日降り続き、気温も上がらず寒い日が続いています。
平成30年7月10日15時時点の天気図を見ても、北海道の上に、梅雨前線が停滞していることがはっきりわかります。
「日本周辺域天気図」(気象庁ホームページより)
3.北海道の異常気象は、今年だけの話ではありません。
平成28年には、北海道に3つの台風が上陸、1つが接近し、大きな被害が発生しました。
台風は北海道に近づくころには温帯低気圧に変わるはずというのが道民の多くの認識だったと思いますが、この年をきっかけに台風への備えを考えるようになった人も多いと思います。
この台風の影響で、釧路と札幌を繋ぐ線路が流されて、一時期JRで釧路札幌間を移動することができなくなりました。
また、十勝などでは台風で多くの農業被害が出ました。
4.天候から話は変わりますが、ここ数年北海道周辺の海水温が高いことで、漁業に大きな影響が出ています。
7月10日、釧路港で今年のサンマの初水揚げがありましたが、不漁で1キロ3万3千円の過去最高の高値が付いたというニュースがありました。もはや一匹数千円する高級魚です。
サンマの水揚げは、ここ数年不漁が続いており、サンマの漁場である北海道沿岸の海水温が高く、サンマが北海道周辺に回遊してこなくなったことも不漁の原因の一つといわれております。
根室地区は、豊かな海産物が獲れる根室や羅臼の港がありますが、サンマを含めた漁獲量の減少により、漁業や水産加工を営んでいくことができなくなったとして、倒産する企業も増えています。私が破産管財人を務めた企業も漁獲量の減少が破産に至った原因でした。
梅雨や台風、そして海水温の上昇の原因は温暖化にあるといわれているようです。
5.紹介した北海道での梅雨や台風上陸ですが、一昔前であれば異常気象で片付けられたのかもしれませんが、今後は毎年発生し、北海道でも大きな自然災害が発生するかもしれません。
現在西日本を中心にした豪雨で、土砂崩れや河川の決壊が発生し、多数の人命が失われ、財産的被害も発生しておりますが、北海道でも同様の自然災害が起こらないとはいえません。
北海道の自然災害としては、冬期の大雪、雪崩などが考えられますが、今後は夏季の台風や水害などにも警戒しなければならないことになるかもしれません。
住んでいるところで一度も起こったことがない自然災害だからといって、何の備えもしないのではなく、自然災害は予測できないものだという認識で対策をしていく必要があると思います。